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女子から嫌われるような女子がぼくは好き


女子から嫌われる女子って不思議な魅力を持っている。僕はいつも惹かれてしまう。

学生時代もそうだった。

「あの子かなり男好きなんだよー」と女子たちから聞かされたことがある、同じクラスの愛ちゃん。

 今思うと中学二年生で「かなりの男好き」という言葉を女子たちが発していることにまず驚くが、確かに愛ちゃんが男子と二人で下校しているのを何回か見たことがあった。それも毎回違う人と。

そんな愛ちゃんと2学期の席替えで、隣の席になったことがある。
愛ちゃんはクラスの女子の誰とも仲がよくなくて、一人で席にいることが多かった。

席替えから2週間、ぼくはまだ一言も愛ちゃんと話さずにいた。
思春期丸出しで、女子と話すことに対しての抵抗が人生で最大になっている時期だったからだ。

ある日の授業中、愛ちゃんがぼくの肘をつついてきた。隣りを見ると愛ちゃんが、やっちゃったーという顔をしながら、「ごめん!教科書忘れちゃったから一緒に見ていい?」と言ってきた。

ぼくは胸がドキドキした。

中1のはじめの頃までは、隣りの席になった男子女子のどちらかが、教科書を忘れてしまった場合、机の間に教科書を置いて二人で見るというのは普通だった。

しかし、中1の途中からは男子女子ともに、教科書を忘れたら、体を横にして、後ろの席の同性のクラスメイトと教科書を一緒に見るスタイルにシフトしていたからだ。

ぼくは少し周りの目が気になりながらも、二人の机の間に教科書を置く。

愛ちゃんは教科書を見ながら、「私もう全然授業についていけてないんだけど」と笑った。


それだけでもうぼくはほぼ好きになっていた。
いかにも中2のクソ男子だ。

しかしその時期から、愛ちゃんが急速にグレ始め、髪は金髪になり、学校にはあまりこなくなり、噂ではドが付くほどのヤンキーの先輩と付き合いだしたらしく、ぼくのささやかな恋は消滅した。

しかし、あのときめきは今でも忘れられない。

クラス内で女子と男子に別れるという、閉鎖的な思春期特有の男女感の壁を平気で乗り越えて、難易度MAXの「一緒に教科書を見る」をしてくれたことが。

きっと愛ちゃんにとっては、たいしたことじゃなかったんだろう。「教科書忘れた。だから1番近くにいる隣の人に見せてもらう」という当たり前すぎる思考回路で動いたんだろう。

そのシンプルな思考回路が、女子たちに嫌われてしまった理由かもしれない。

グルグルと頭の中で余計なことばかり考えてしまう思春期ガールズたちには、シンプルに考えて行動する愛ちゃんが、変な女に見えたのかもしれない。

「話したいことがあるから男子と話す」「帰る方向が同じ男子と一緒に下校する」というシンプルすぎる愛ちゃんの行動は、『男好き』と呼ばれた。

きっと素直に行動できる愛ちゃんへの、女子たちからの嫉妬まじりの悪口だったんだだろう。

つまり、女子も男子も愛ちゃんには魅力を感じていたということだろう。

この「空気を読む」ということが最重要視される今の時代で、「変な空気なら読まないわよ。だって変だから」とシンプルな思考回路で行動できる人は、嫌われることもあるだろうが、それ以上に人を惹きつけることができるのだろう。

「空気の読み合い」をしているような、狭苦しい女子グループから、嫌われるような女の子がぼくは好きだ。